ここ山田池公園にも春の野草たちがゆっくりと芽吹きや開花を始めています。
春の定期除草前の公園は各所で越年草や多年草など、おなじみの野草たちが開花を始めています。 ここ1週間ほどの公園散歩で、目に止まった足元の野草たちの様子をご覧ください。 (なを、各野草名にリンクされているものは、昨年にその詳細を載せていますので参考にしてください。) こちらの公園で咲くスミレの開花では例年一番早い開花のタチツボスミレが咲き出しています。 タチツボスミレ:多年草 科目・属:スミレ科スミレ属 学名:Viola grypoceras 花期:3~4月 撮影:山田池公園(2009/03) 生育地:山野 分布:日本全土 山野にごく普通に生える多年草。地下茎は短く、木質化して横に這う。茎は枝分かれして株をつくり、高さ5~15cm。 花のあとさらにのびて30cmになる。根生葉は長い柄があり、心形で長さ1~4cm。茎葉は上部では三角状となる。 托葉は披針形で、ふちはくしの歯状に深く裂ける。花は径1.5~2.5cmで、普通淡紫色だが変化が多い。 距は長さ6~8mm。唇弁に紫のすじがある。 タチツボスミレのステレオ写真です。交差法で画像をクリックして、その奥行き感をご覧ください。(再度クリックで閉じます) 公園のいたるところで、雑草扱いの小さなハコベ(:ナデシコ科ハコベ属)の花が咲いています。 同じ仲間のオランダミミナグサの花も大きくなってきました。 オランダミミナグサ:越年草 科目・属:ナデシコ科ミミナグサ属 学名:Cerastium glomeratum 原産:ヨーロッパ 花期:3~5月 撮影:山田池公園(2009/03) 生育地:道端、畑 ヨーロッパ原産の帰化植物。道端や畑などに生える越年草。全体に灰黄色の軟毛と腺毛が密生する。 茎は高さ10~60cm。葉は狭長楕円形。茎の先に白色の花を蜜に開く。 小花柄が短く、ほとんど茎に接して咲くので、ミミナグサと区別できる。 ヒメオドリコソウ(:シソ科オドリコソウ属)も、公園のいたるところで背を伸ばしてきました。 同じ仲間のホトケノザもあちらこちらで見られます。 ホトケノザ:越年草 科目・属:シソ科オドリコソウ属 学名:Lamium amplexicaule 別名:サンガイグサ 花期:3~6月 撮影:山田池公園(2009/03) 生育地:畑、道ばた 分布:本、四、九、沖 東アジア、ヨーロッパ、北アフリカに広く分布する越年草。茎は細く基部で枝分かれし、10~30cmになる。 下部の葉には長い柄があり、上部のものには柄がない。葉は半円形で長さ幅ともに1~2.5cm、ふちには鈍鋸歯がある。 花は紅紫色の唇弁花で、上部の葉腋に数個つく。花冠には細長い筒があり長さ1.7~2cm、下唇は3裂する。 萼は長さ5mm内外で毛が多く、先端は5裂する。閉鎖花をつけることが多い。春の七草のホトケノザは本種ではなく、 キク科のコオニタビラコである。 ナズナ(:アブラナ科ナズナ属)も各所で、小さな白花をその茎先につけています。 小川の水辺では、同じ仲間のタネツケバナも白花を咲かせています。 タネツケバナ 科目・属:アブラナ科タネツケバナ属 学名:Cardamine flexuosa 花期:3~6月 撮影:山田池公園(2009/03) 生育地:水田のあぜ、湿地 分布:日本全土 水田のあぜ、水辺の湿地などに生える越年草。高さ10~30cmになる。葉は互生し、頭大羽状に分裂する。 総状花序をだし、白色で小形の十字状花を10~20個開く。 オオイヌノフグリ(:ゴマノハグサ科クワガタソウ属)もだんだんと群生状態になってきました。 オオイヌノフグリと同じ仲間ですが、一回り小さなフラサバソウも開花しています。 フラサバソウ:多年草 科目・属:ゴマノハグサ科クワガタソウ属 学名:Veronica hederaefolia 花期:2~4月 撮影:山田池公園(2009/03) ヨーロッパ、アフリカ原産の帰化植物である。畑や道ばたなどに生える。葉を含む全体に白い軟毛がある。 茎は根元でよく分かれ、地面を這って四方に広がる。先端はやや直立する。茎の基部には花のころまで子葉が残る。 葉は短い柄をもち茎の基部を除き互生し、長さ0.7~1cm、幅0.8~1.2cmの広楕円形で2~5個の鋸歯がある。 上部の葉の脇から葉と同じくらいの長さの柄をだして、直径4~5mmほどの淡青紫色の花をに1個つける。花冠は萼とほぼ同長。 オオイヌノフグリと似ているが花の大きさはより小さい。 最初、長崎で採取され、ヨーロッパのものと同じであることを始めて報告したFranchet と Savatier を記念し、 フランチェット・サバチェルの両氏の名前を略してフラサバ草と名付けられたという。 まだまだ大変に小さなキュウリグサ(:ムラサキ科キュウリグサ属)も咲き出しています。 帰化植物で繁殖旺盛なノボロギクも群生状態です。 ノボロギク:1~2年草 科目・属:キク科キオン属 学名:Senecio vulgaris 原産:ヨーロッパ 花期:1年中 撮影:山田池公園(2009/03) 生育地:畑、道ばた ヨーロッパ原産で、明治の初めごろ日本に渡来した1~2年草。繁殖力が強く、人里近くにしばしば群落をつくっている。 茎はやわらかく、やや肉質で高さ30cmほどになる。普通、春から夏に開花するが、花はほぼ1年中見られる。 頭花は腋生(えきせい)の散房花序状につき、黄色の筒状花からなるが、まれに少数の小さい舌状花がついていることもある。葉は不ぞろいに羽裂している。 早くもカラスノエンドウも赤い花を咲かせています。 カラスノエンドウ 科目・属:マメ科ソラマメ属 学名:Vicia angustifolia var. segetalis 別名:ヤハズノエンドウ 花期:3~6月 撮影:山田池公園(2009/03) 生育地:野原 分布:本、四、九、沖 葉は互生し、3~7対の小葉からなる羽状複葉。小葉は狭倒卵形。花は紅紫色をしている。 豆果は広線形で長さ3~5cmあり、黒く熟す。なかに5~10個の種子が入っている。
by poron_55
| 2009-03-21 09:31
| 山田池公園
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